強化ダンボール梱包(2層・3層強化段ボール梱包)
大きな什器を収納してエステルバンドで封緘した強化ダンボール製国内用梱包箱
近年における輸出梱包仕様は、これまで主流だった木箱梱包からこの強化ダンボール梱包に切り替わっていく傾向にあります。木材における輸出規制も強化ダンボールであれば非木材扱いのため、規制を受けず素早い対応が可能です。海外輸出にとどまらず国内でも木枠梱包に代わり、強化ダンボールが使われ始めています。強化ダンボール梱包の利点は、何といってもその軽さ、従来の木材木箱梱包と比較すれば約1/3に・・・重量の違いに驚きます。梱包箱そのものが軽いということは、輸送費の削減につながります。また、間接的ではありますが輸送燃料の削減。言ってみればCO2排出量も減り、環境への影響も少なくなるという事なのです。
ガラス製品を何枚も収納する内装設計した輸出梱包箱
パネル状のものを収納してキャスターで移動可能な梱包箱
ラップラウンド形式の通い梱包箱
写真の箱は両脇にある桟が合板製ですが、すべて強化ダンボールで製作も可能です。
利点はまだあります。梱包にかかる時間短縮や到着した後の開梱のしやすさなども先方のお客さまにとってのメリットもありますよ。梱包使用後は、資源ごみとして廃棄できるため他の紙製品への完全リサイクル化も利点に挙げられます。次に米国連邦規格PPP-B-640dをはじめ、米国材料試験協会ASTM D5168、米国鉄道規格Rule41、米国自動車輸送規格Item222、英国防衛規格81-107、ドイツ規格、中国国家標準GB/T16718など、世界各国の政府関係規格に適合しています。このため、輸出時にトライウォール・パックは適合包装材と判断され、面倒な手続きが不要になるなどの利点があります。
また、万一の事故の際も保険上有利となるなんてことも・・・
利点ばかり申し上げましたが、デメリットもあります。それは面で支える強度に関しては問題ありませんが、点で突かれると穴が開いたり、破損したりといった事です。荷扱いが比較的に良い国内では心配いりませんが、海外ともなるとどんな荷扱いをされるかわかりません。オール強化ダンボール梱包の場合は桁材(フォークリフトで荷役用の角材)も強化ダンボール製となり、フォークリフトで荷役する際に貨物を爪の部分で桁を押してずらしたり、持ち上げないで引きずったりすると梱包箱の破損が起こる事があります。そういった事故を未然に防ぐために例えば、桁材を燻蒸済み木材や非木材扱いのLVL材に変更し、強化ダンボールと合板のハイブリット梱包にすることにより完全な輸出梱包箱として機能します。詳細は各種梱包事例を参照下さい(^^ゞ
業務用冷蔵庫4台が収納された2tトラック巾いっぱいの強化ダンボール輸出梱包となります。桁材はLVL材(非木材扱い)
封緘を荷締めベルトに変えて通い箱にした輸出梱包箱。荷締めベルトは、箱内に中通しをしてベルトが紛失しないように工夫されています。
強化ダンボール素材の種類
1層強化ダンボール
シングルウォール
厚み約5ミリ
2層強化ダンボール
バイウォール
厚み約10ミリ
3層強化ダンボール
トライウォール
厚み約15ミリ
代表的な強化ダンボール梱包箱の仕様
A式 みかん箱TYPE
C式 お弁当箱TYPE
半A式(2分割)
キャップスリーブトレイ
ラップラウンドE
※各梱包箱にはフォークリフトで荷役するための桁を付けることも可能です。