アルミコイル梱包改善2006
タカムラ産業では2006年VA大会で、「アルミコイル梱包改善」を発表しました。
強化段ボール梱包による輸送設計・提案を積極的に進めています。
製品の概要
製品名 : アルミコイル
製品寸法 : 径650~1080mm 巾170~260mm
製品重量 : 160~230kg/1コイル
仕向け地 : 中国・韓国・フィリピン
従来の仕様
従来仕様 : 上下木パレ+ハードボード巻きつけ
外 寸 : 1100×1100×710~1220
梱包数 : 10~25梱包/1日
梱包重量 : 480~690kg/1梱包
コイル数 : 3~4コイル/1梱包
段 積 : 2段
従来仕様の問題点
●木材使用の為、薫蒸証明書が必要
●段積みが不安定
●仕向け地側からの改善要請(木材以外)
梱包改善検討(スチール梱包)
上下木材の代わりにスチールパレットにて梱包し、段積み試験の結果、スチール同士だと滑り、鉄帯をするとパレットがゆがんでしまう問題が発生した。
梱包改善検討(強化段ボール梱包)
すべて強化ダンボールで梱包箱を作成した。2段積みをして2週間放置しても、桁のつぶれや箱の変形は見られなかった。
検討結果
●スチール梱包だと、段積み荷役で滑ってしまい、鉄帯をするとスチールパレットが歪んでしまうので、問題アリ。
●強化段ボール梱包は、梱包の際にエステルバンドを使用するので、問題ナシ。
改善目標
●作業時間の短縮
●梱包作業の標準化
●包材・輸送コスト削減
●コイルの径・巾の変化対応
仕様の検討
●箱の内寸(縦・横)を2種類に設定
●高さを調整する為、スリーブに罫線を入れる
●製品に応じて2種類の寸法対応が可能
●コイルの径・巾の寸法変更に対応する三角ポスト
改善後の梱包手順
①製品を中心に置き、左右にトレイを配置
②アルミコイルを吸引し、トレイに移動
③アルミコイルを積み上げ、袋内の空気を吸引
④スリーブをかぶせる
⑤三角ポストを4箇所に入れる
⑥エステルバンドで梱包する
⑦製品置き場に移動する
⑧保管する
輸送試験
●国内輸送テスト
段積み状態で輸送テスト(栃木←→大阪間)問題ナシ
●海外輸送テスト
2度の輸送テストの結果、問題ナシ
改善結果
●約30%の作業時間の短縮に成功
●誰もが梱包できるように標準化に成功
●包材は価格のアップ(トータルコスト削減に成功)
●ショートフラップスリーブや三角ポストを変形し、コイルの径・巾の対応化に成功
今後の提案
強化ダンボール梱包で高い評価を得られたので、他の製品への展開を検討中!